ドローン飛行にあたっての自主点検
無人航空機は日々のメンテナンスが重要となります。特に空を飛行させる無人航空機の場合、上空でコントロールが効かなくなった場合は重大事故につながる可能性もあります。趣味用途/業務用途のいずれにせよ、無人航空機を飛行させるにあたり操縦者および関係者は常に安全に対する意識と心配りが必要となります。
日常の点検
機体や機材は定期的に清掃や動作確認を行うようにしましょう。そうすることで機体やプロペラの損傷、歪み、ネジの脱落・緩みなどの早期発見にもつながります。
また、機体、送信機のファームウェアおよび専用アプリのアップデートは出来る限り事前(前日まで)に行っておき、同時に安全な場所で飛行動作確認を行うようにしましょう。飛行当日や直前でのアップデートは動作に影響を及ぼす可能性もありますので注意が必要です。
飛行直前の点検
フライト前には以下のチェックをする習慣をつけましょう。少しでも不安要素があればフライトを中止し、外部業者へ修理点検に出すなど、機体を完全な状態にしたうえであらためてフライトに望みましょう。
【行っておくべき確認項目】
□天候・風速の確認(雨天時、風速5m/s以上は飛行を中止するなど)。
□機体やプロペラの損傷、歪み確認。
□プロペラの取り付け確認。
□モーターに異物・異音などがないか確認。
□機体バッテリー、送信機、使用モバイル端末の充電状態確認。
□記録媒体の空き容量確認およびスマホ・タブレットのキャッシュ確認。
□機体、送信機のファームウェア及びアプリのバージョン確認。
□フライトモード確認。
□リターントゥホーム高度確認。
□フェールセーフ時の設定確認。
□高度制限設定および距離制限設定確認。
□GPS受信状況、コンパス干渉状況確認。
□コンパスキャリブレーションの実施。
□障害物検知機能ON/OFF確認。
□送信機操作モード設定(モード1かモード2か)。
□飛行エリア周辺の障害物や電波干渉状況確認。
□バッテリー温度・セルバランス確認。
□各センサーカメラにゴミなどの付着がないか確認。
また、予期せぬアクシデントが発生した場合、操縦者には適切な判断・対応が求められます。いざというときに焦らず適切な対応を行えるよう、事前に強制墜落コマンドの確認や現場での緊急対応方法などをイメージしておくとよいでしょう。
飛行開始時の点検
ここでいよいよ本フライトといきたいところですが、まずは自身の目線の高さくらいまで上昇させ、機体の挙動などをチェックしましょう。ホームポイントが正常に更新されたか、スマホ・タブレット上のステータス画面にエラー表示はないかなどの確認も必要です。
また、ドローンを冬場や寒冷地で飛ばす場合は、バッテリーを専用のバッテリーヒーターや直前まで懐で温めるなどして温度管理を適切にしましょう。フライト前の対処法としては、バッテリーを機体に入れて電源を入れた後、モーターを始動させてその場でモーターを数分間暖気運転をしたのち(できればバッテリー温度が25℃以上になったら)本フライトを開始するとよいでしょう。
定期点検のススメ
ドローンの各パーツは消耗品です。利用期間、利用環境などにもよりますが精密機械ですので故障はつきものです。前述の自主点検を日常的に行うことも重要ですが、できれば以下いずれかを目安にメーカーサポートおよび代理店、または専門の修理・メンテナンス業者での点検をおススメします。
総飛行回数:200回
総飛行時間:50時間
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